2018.10.25
子ども写真のプロに教わる!
お出かけ写真を上手に撮る6つのポイント
今しかない、子どもの仕草や表情を、上手に撮りたい。そんな親心は、子育てパパママなら誰でもお持ちではないでしょうか。
逃さず撮りたいけれど、お出かけの時は荷物もいっぱいだし、動き回る我が子の背中を追いかけるだけで精一杯!
それに、センス良く撮る技術って難しそう......。
そんな気持ちに答えていただくのは、写真スタジオALBUS代表であり、「いふくまち保育園」の園長先生でもある酒井咲帆さんです。
写真家としても、たまたま出会った子どもたちを10年間記録した作品を作るなど、常に子どもや家族に関わり続けてきた酒井さんが、まちの写真屋さん「ALBUS」をオープンしたのは2009年のこと。スマートフォンでの撮影が当たり前になり、写真を取り巻く環境や写真との関わり方が大きく変わる中で、親子の絆を育む媒体としての写真を提案しています。
子どもたちへの向き合いをライフワークとしてきたプロカメラマンの酒井さんと、遊園地に行くのは今日が初めてという3歳の男の子とママを伴い、実際にお出かけしてみました。
今日の舞台は、熊本県荒尾市にある「グリーンランド」。幼児から高齢者まで楽しめる遊園地で、子どもの写真を上手に撮るための6つのポイントを教わりました。
ポイント1 アトラクションでは、子どもの前や横に乗る。
この日、酒井さんは先崎真喜(せんざきまき)さん・真言(まこと)くん親子と一緒にグリーンランドを訪れました。
真言くん、実はこの日が遊園地初体験! 見たこともないアトラクションの数々に戸惑い気味だったため、まずはゆったり遊べるメリーゴーランドに乗りました。
ここで、「ママは真言くんの隣に乗ってみましょう」という酒井さんのアドバイス通りに、ママと一緒に馬車に乗り込みます。馬車が動き出すと、真言くんは周囲で上下する馬を熱心に見つめていました。
このように、ママが子どもの横に、パパも一緒のときにはパパが向かいにそれぞれがカメラを持ってスタンバイすると、子どもの活き活きとした表情を捉えることができると思います。
また、動きの速いアトラクションの場合、パパやママは乗らずに柵の外から子どもを撮る場合も多いと思いますが、そんな時のシャッターチャンスは限られます。そんな時は「お子さんのアップ、親の姿、全体像など、違った視点を3パターンくらい撮ってみると、後から見た時により楽しめますよ。」とアドバイスをいただきました。
ポイント2 笑顔だけでなく、緊張や真剣な表情もパチリ!
一緒に乗らず、外からカメラを向けて、出発前の緊張の面持ちや、帰ってきたときの表情も写すと、楽しい思い出だけでなく、子どもの成長の過程を写真に残すことができます。
また、子どもが乗り物に揺られながら、カメラに隠れている親の顔を探すのは意外と大変。
「たまにはカメラから顔を外して、お子さんに手を振ってあげると、カメラを見てくれますよ」と酒井さん。
ポイント3 遊具やキャラクターも一緒に撮る!
次は、真言くんが車掌さん、ママはお客さんになって、ひとときの電車ごっこ。ここで酒井さんは、「電車のデザインやアニメのキャラクターは、その時代を映し出すものなので、後々振り返ったときに楽しいです」と教えてくださいました。
写真は10年、30年後へのプレゼント。子どもの表情を撮ろうと、つい 寄りのカットが増えがちですが、敢えて 引きで背景や乗り物、キャラクターを入れて撮るとその時代が写り、いつか成長した子どもと一緒に見る時の、話題や楽しみが増えますね。
ポイント4 パパやママも、子どもと一緒に写る!
「遊園地でお子さんが喜んでいると、パパやママもきっと良い表情をしているはずです」と酒井さんは言います。「パパはお子さんだけでなく、嬉しそうなママも撮ってください。ママはパパを。きっと、いい表情が撮れます」。
子どもが大きくなったとき、若かりし親が懸命に、楽しそうに子育てしてくれた姿を見る感慨は、ひとしおなのではないでしょうか。
ポイント5 広い場所では思い切り走ってみる!
周囲に危険がない場所では、カメラを持って子どもから少し離れて、「こっちに来て!」と声をかけてみてはいかがでしょう。カメラに向かって走る姿を撮ると、自然な笑顔が引き出せます。子どもが走ってくれないときは、パパやママと並んで「よーいドン!」と競争すれば、弾けたいい笑顔を撮れるはずです。
ポイント6 カメラを渡すと、子どもの世界が拡がる!
真言くんは、アトラクションやゲームと同じように、壁の虫にも興味を示し、立ち止まります。
また酒井さんは、「お子さんにカメラを一台預けてみては」と言います。子どもが何に興味を持っているのか分かるのも楽しいですし、大人と違うものを見ている子どもが、どんな写真を撮ってくれるか、楽しみです。
「お子さんがカメラを構えている先に、親が走って行って写り込んであげても喜びますよ」と教えてくれました。
子どもが何を撮ったのか、現像するのも楽しみですね。
※文末で、この日真言くんが撮った作品をご覧いただけます。
おまけ 真言くん作品集
「使い切りカメラを持っておくのも良いですね」とは、酒井さんのアドバイス。
メモリがいっぱいになったり、電池が切れたときの予備にもなるし、子どもに預けて好きに撮らせてあげても喜びます。現像する楽しみを残すのも、休日のすてきな余韻になりますね。そして何より大切なのは、プリントすること。デジカメはパソコンに取り込んだり、セレクトすることが億劫になるのですが、使い切りカメラがあるとプリントしやすいです。
「グリーンランド」広報の南さんから一言
「絶叫マシンのイメージが強いグリーンランドですが、四季折々のイベントや100箇所以上のイルミネーション、乳幼児向けの乗り物、休憩や遊びのスペースも充実しています。今日のように3歳のお子さまにも楽しんでいただける遊園地ですので、ぜひ遊びに来てください」
グリーンランドリゾート 公式HPはこちら
http://www.greenland.co.jp/