2018.12.18
一年の「ありがとう」を届けるお歳暮の基本とトレンドをご紹介
師走が近づくこの季節。大切なあの人に何を贈ろうかと考えているかたも多いのではないでしょうか?上司や親戚、取引先や友人など、贈る相手も十人十色。とりわけ最近の傾向としては、遠くに住む親族など、より身近な人に贈る方が増えているようです。加えて、贈る相手に合わせて届けるタイミングやどんなものを贈るかなど、配慮することも様々です。そんな、ちょっぴり悩ましいギフト選びのヒントになれるよう、お歳暮の基本から新しい潮流までをお伝えします。ギフトを届けるあの人に、あなたの感謝の気持ちが届きますように。
お歳暮について、そのはじまり。
お歳暮のルーツはもともと中国にあります。中国では、1月・7月・10月に、それぞれ神様の誕生日としてお供え物をする行事がありました。これに、お正月にご先祖さまにお供え物をする日本古来の「御霊祭」が結びつき、「お歳暮」が生まれたといわれています。当時は、分家した人や嫁いだ人が、本家や親元に塩鮭やスルメなどを年末に手渡しで贈っていました。この習慣は、室町時代に公家の間で広まり、江戸時代には庶民の間にも定着しました。当時これを「歳暮回り」と言っていたのが、やがて贈答品そのものを「お歳暮」と呼ぶようになり今に至ります。
時代とともに贈る物やスタイルは変化してきましたが、「お歳暮」が大切な誰かを思う気持ちの表れであることに変わりはありません。
最新!お歳暮の"今"。
近年、スマートフォンやSNSが普及し、コミュニケーションも変化を遂げています。気軽に人と繋がれる"今"だからこそ、お歳暮の役目は大きなもの。そこで、さまざまなギフトを取り揃えている博多大丸の広報担当箱崎さんに、今どきのお歳暮事情についてお聞きしました。贈り上手になるヒントとともに、新しいスタイルもご紹介します。
目上の方へはこんなものが選ばれています。
上司や先輩など目上の方は、毎年たくさんのお歳暮を受け取っているという方も多いです。そこで、ハムやビールといった定番品に加えて、たくさんのギフトの中でも印象に残るよう、ひねりのある切り口で商品を選ぶ方が増えているようです。博多大丸では、糸島、宗像、朝倉の選りすぐりの名産品を集めた「九州ふるさとグルメ」が地元愛の強い九州出身の方に人気だとか。九州から離れて暮らす親戚に「九州の味」を懐かしんでもらったり、地元自慢の気持ちも込めて、遠方にお住まいの方に「九州産」を贈るのもおすすめです。
また、たくさんお歳暮をもらう方は、会社などで振る舞うこともあるため、小分け包装だと嬉しいという声も多く聞かれるそうです。
挨拶状を添えて送りましょう。
お歳暮は本来、先様宅に挨拶とともに送り届けることが習わしですが、最近では郵送が一般的です。その際、少し手間がかかるかもしれませんが、挨拶状を添えるとより感謝の気持ちが伝わるでしょう。お気に入りのポストカードやかわいいクリスマスカードを添えてみるのも個性があっていいかもしれませんね。お歳暮といっしょに添えるか、届く2~3日前に葉書や手紙を贈りましょう。心のこもったメッセージを添えることで、"物"からパーソナルな"贈り物"へと変化します。
誰かに贈る、だけじゃない。
近頃の傾向として、お歳暮は誰かに贈るだけではなく、全国の美味しいものや心に響くアイテムに出会う機会として捉える方も増えているそうです。ギフトの一覧を眺めると、普段店頭に並ばないレアな商品やお歳暮用に用意された限定商品などがずらりと並んでいます。例えば、10件は贈り物として購入し、プラス2件を自分用にセレクトする。そんな選び方が目立つようになったといいます。日頃なかなか手に入らない厳選された商品は、お世話になっている誰かのためにはもちろん、自分のためにもプレゼントしたい商品といえるようです。大切な人への「ありがとう」という感謝の気持ちはもちろんですが、仕事やプライベートで日々踏ん張っている自分への感謝もお忘れなく。この一年がんばった自分へのご褒美にも、お歳暮を活用してはいかがでしょうか?
※博多大丸でのカタログ・インターネット受付は12月24日まで
まとめ
日本人が古くから大切にしてきた、贈り物をする文化。夏のお中元に冬のお歳暮と、一年に二度、日頃お世話になっている方へ感謝の気持ちを伝える機会があります。お歳暮ではお礼の品を贈る際、水引とのしを使用します。水引は、何度巡ってきてもいい祝い事(お礼)を意味する花結びで、のしは、末永く続くことを表しています。いずれも"心を込めて贈ります"という気持ちの表れです。
物や情報が豊かな現代では、お歳暮自体、時代の流れの中で変化しています。以前は、贈る相手は目上の方を中心としていましたが、近年は身近な親族や友人に気軽に季節の挨拶として礼をつくす意味でお歳暮を贈ることが増えているそうです。
形は変わりつつも、いつの時代も芯にあるのは相手をおもう心遣いと感謝の気持ちです。この一年を振り返り、ぜひこの機会にお世話になったあの人に「ありがとう」を伝えてみてください。
番外編:個性派ギフト集
ピアノをモチーフにした「ジャズ羊羹」や、飾り寿司の「錦鯉の姿寿司」。ほかにも、アイシングで描いたクッキーアイスなど、思わず写真に撮りたくなるような個性的なアイテムもあるそうです。親しい友人同士の話のタネにいかがでしょうか?