2020.10.22
転機を契機に。新しい価値を生み出す
オンラインショップの可能性
2020年、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、私たちの暮らしは大きく変化しました。「3密の回避」や「新しい生活様式」を背景に、デジタル化が一気に加速。安全で安心かつ、快適な生活を送る上で、インターネットの活用は欠かせないものとなってきています。そんな中、西部ガス株式会社も、ガス機器や関連商品をネット上で販売する「西部ガスグループ公式オンラインショップ」の開設に踏み切りました。開発責任者として舵を取ったのは、西部ガス株式会社営業本部の亀井勝次郎さん。この新たな取り組みに対する想いや意欲を伺っていきます。
こんな状況だからこそ。転換期の中で前向きなチャレンジ
「直接人と会うことは、私自身とても大切だと考えていますが、それでも以前からオンラインの必要性は感じていました」と亀井さん。その想いが一気に現実味を帯びたのは、やはり新型コロナ感染症の影響だったと言います。
「これまで毎年秋に、西部ガスグループの展示会『西部ガス ガス展』を開いてきたのですが、今年は現況を踏まえて大規模会場での開催は見合わせることになりました。ガス展は、グループが提供するさまざまな商品やサービスを紹介しながら、実際にお客様との繋がりを深めることができる大切な場。商品をお得に購入できる機会でもありますし、楽しみにしてくださっている方も多いイベントです。だったら、『オンライン上で開催してはどうか』ということになったんです」
この「オンラインガス展」との連動を踏まえつつ、これまでとは違う形でのお客さまとの接点づくりも模索。販売店やショールームに足を運ぶのが難しい方や、毎日忙しい方でも手軽に利用することができる新たなサービスとして、オンラインショップ(ECサイト)の開設にも着手することになりました。ここから、責任者として命を受けた亀井さんの疾走の日々が始まります。
繋がりを生むオンラインショップを目指して
限られた時間の中でどんなサイトをつくっていくか...。ゼロからの立ち上げの中で亀井さんがまず掲げたのは、利用者にとっての「使いやすさ」と「安心感」でした。
「自社サイトということで商品の価格にお得感があることはもちろんですが、たとえば年配の方でも見やすく分かりやすく、シンプルであること。また、メンテナンスやアフターケアなど、西部ガスだからこそできるサービス品質への信頼感も感じていただけたら、と」
たとえ商品の購入はオンラインであっても、機器の配達や設置、そして長く使っていく上でのサポートに"人"の存在は欠かせません。だからこそ、安心できる買い物をしてほしい。販売して終わり、ではなく、長期的にお客様と繋がっていくことを前提にしたECサイトを目指しました。
さらに、ガスのある暮らしをバーチャルで体感してもらえるよう、ガス機器の使い方やレシピなどを紹介する動画コンテンツを取り入れたり、生活が快適になるような様々な情報も発信していきたい。「お客様とのコミュニティを創出すること」も視野にいれ、着々と設計を進めていったのです。
プロジェクトの実現は、周囲の理解と支えあってこそ
とはいえ、新しいモノを生み出す時には、少なからず苦労がつきものです。「求められるスピード感の中で、オンラインショップについて各地区の販売店やスタッフのからの理解を得ること、調整を図っていくことが、いちばん大変だったと思います」と亀井さん。「でも、開拓しなければ試みは生まれないですし、そこに新しい営業の価値をつくることが、私たちの課題だと思っています」。
今回のプロジェクトの担当になったのも、何かの縁あってのこと。その縁を前向きに受け止めて挑むことを心がけてきました。
「私の座右の銘は『得意淡然、失意泰然(とくいたんぜん、しついたいぜん)』。上司にいただいた言葉なのですが、物事がうまくいかない時でも落ち着いて構え、逆にうまくいっている時は淡々とした態度で事に当たるべき、という意味なんです。仕事の上でも常にこのことを意識していますね。また、今回改めて実感したのは、1人でできることの限界とチームのありがたさです。連携しながら一緒に取り組んでくれたメンバーには心から感謝しています」
おうちからでも楽しめる。初めてのオンラインガス展、開催!
公式オンラインショップのオープンに続き、10月8日(木)~11月1日(日)の25日間に渡って「西部ガス オンラインガス展」を開催しています。
料理研究家・コウケンテツさんのガス機器を使ったスペシャルクッキングや、人気動画クリエイターによるライブ配信の料理教室、子どもも一緒に参加して楽しめる体験講座、西部ガスグループオススメの衣・食・住にまつわる商品やサービスの紹介など、企画も盛りだくさん。そのほか、ビルトインコンロのプレゼントや、タイムセールなどもあるそうで、初の試みながら期待も高まります。
「これまで会場に足を運んだことがなかった方々にも、ぜひ覗いていただけたらと思います」。インターネットの利点を生かして、お家からリアルタイムですぐに遊びに行ける、新しいガス展。詳細はこちらをチェックしてみてください。
HP:https://ec.saibugas.co.jp/
アナログとデジタルの効果的な融合を目指して
新しい時代に適応した、新しいサービスのカタチへ。とはいえ、オンラインショップもガス展も、決してデジタルだけで完結するものではありません。インターネットを通じて得られた新しいお客様との接点を活かしながら、従来の"身近で安心"な営業やサポートは変わらず守り続けていきたい、と亀井さんは話します。
「これからはアナログとデジタルを効果的に組み合わせた、両輪体制が必要になります。会社全体でもデジタル推進部が立ち上がり、グループ会社全体の顧客管理をはじめ、デジタル対応化を進める動きがありますし、営業に新たな価値を付加していけたらいいですね。オンラインサイトでも将来的には、ガス機器だけでなく、家電やリフォーム、食材などグループの商材を紹介し、豊かな暮らしを提案する企業として西部ガスグループの魅力を伝えていくことができたらいいなと思っています」。
休日には趣味の登山で、頭も心もリフレッシュするという亀井さん。山道を歩けばふとアイデアが生まれたり判断力を養ったりすることができるのだとか。仕事の上でもさらなる高みを目指し、新しい景色との出逢いを求めて、これからも歩み続けてくれそうです。
西部ガスグループ公式オンラインショップ