水資源の保全

考え方

西部ガスグループは、事業活動が地域の水資源と密接に関わっていることを踏まえ、水の適正利用と保全を環境課題の一つと認識しています。工場・事業所における水使用の効率化や水質保全を通じて、地域の持続可能な発展に貢献します。
マテリアリティの管理領域として以下を特定しています。

  • ●水の保全

方針

本取り組みは西部ガスグループ環境基本方針および同方針 指針2(事業活動における環境負荷の低減)に基づき、水使用量の削減、水資源の有効利用、汚染防止に継続的に取り組みます。

西部ガスグループ環境基本方針より抜粋

指針2 事業活動における環境負荷の低減

事業活動におけるエネルギーの使用原単位を継続的に低減するとともに、水使用量の削減、資源利用の効率化、及び汚染の防止、廃棄物の発生抑制、再利用・再資源化を推進し、当社グループの事業活動における環境負荷を低減します。

体制

水資源に関する取り組みは、サステナビリティ委員会のもとで報告・審議され、重要事項は取締役会に報告されます。主要なグループ会社においては、環境委員会やワーキングを設置し、具体的な施策の計画・実行・進捗管理を行っています。

目標と進捗

取水量目標

当社グループでは、上水・工業用水の使用量削減を目的として、2021年度実績(466千m3)を基準年とし、中長期的に年平均1%の取水量削減を目標としています。
各年度においては、事業活動の変動により増減が生じる場合がありますが、中長期的な削減達成を基本方針とし、可能な限り前年度実績を上回らない水準での管理に努めています。

上水・工業用水(合計) 
  2023年度 2024年度 2025年度 2026年度
目標 457千m3 457千m3 471千m3 前年度実績より削減※
実績 457千m3 471千m3 493千m3 ─

※取水量は、2021年度実績466千m3より毎年1%ずつ削減。

取水量実績
2023年度 2024年度 2025年度
取水量合計(千m3) 32,406 31,411 33,745
  上水・工業用水取水量合計 457 471 493
上水取水量 286 312 334
工業用水取水量 171 158 158
海水取水量(※) 31,949 30,940 33,252
発電用取水量 0 0 0
  • ※海水については、主に都市ガス製造工場においてLNG気化のために利用しており、消費することなく、海に排水しております。
排水量実績
2023年度 2024年度 2025年度
排水量合計(千m3) 32,547 31,467 33,721
  下水・河川
(放流先)
598 527 469
海(放流先) 31,949 30,940 33,252
  • ※西部ガスグループの事業では、上水、工業用水、海水を利用し、その排水管理を行っています。都市ガス製造所、事務所等で上水、工業用水を利用、排水しています。海水については、主に都市ガス製造工場においてLNG気化のために利用しており、消費することなく、海に排水しております。排水では、法令条例等に基づき、適正に水質管理を行っています。
  • ※LNG基地で使用するプロセス水については、ボイラの最適稼働や更新などにより、使用量の低減に努めています。
不動産事業 水資源の使用実績・削減目標 (不動産事業:西部ガス都市開発)
実績 2023年度 2024年度 2025年度 2026年度削減目標
水使用量(m3) 71,032 61,866 55,058 2025年度実績より、1%削減
水使用量
原単位
(m3/m2)
0.53204 0.50056 0.48189
  • ※2023年度は、27施設、稼働床面積137,725m2
    2024年度は、27施設、稼働床面積123,593m2
    2025年度は、24施設、稼働床面積114,253m2
  • ※井水使用の施設は、水使用量、稼働床面積とも計上しておりません。
  • ※集計対象範囲は、「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」(省エネ法)において報告義務のある、西部ガス都市開発が保有、管理するすべての物件(自社使用を含む)です。

取り組み

水使用量の削減

水使用量の削減に向けた取り組み

  • 当社グループでは、持続可能な水資源の利用に向けて、グループ企業全体の事業活動で使用する水使用量を定期的に把握し、水使用量の削減に努めています。また、従業員の意識向上を目的に、2025年8月1日の「水の日」に合わせて、節水を呼びかけるステッカーの配布や、水にまつわるフォトコンテストを開催し、連結会社全体で節水活動を実施しました。今後も、事業活動における水資源の保全と地域社会への貢献を両立させる取り組みを継続していきます。
  • 水の週間チラシ

水の保全

水リスクへの対応

水ストレスの影響評価

当社グループでは、LNGの気化など、さまざまな用途で水資源を利用しており、水の有効活用が重要であると考え、拠点における水リスクの影響評価を行っています。2021年度から、毎年WRI(世界資源研究所)が発表した水リスクに関するグローバルな基準となっている評価ツールの1つであるAQUEDUCTを用いた評価を行い、当社グループの事業所全拠点が存在するエリアが水ストレスの中以下の地域であることを確認しています。

水リスクの評価
水リスク 地区 都市 事業場数
低 福岡県 福岡市及び近郊
北九州市及び近郊
2
4
長崎県 長崎市及び近郊 1
低〜中 福岡県 福岡市及び近郊
北九州市及び近郊
久留米市
大牟田市
72
23
4
7
熊本県 熊本市及び近郊
玉名市
14
1
長崎県 長崎市及び近郊
佐世保市及び近郊
島原市
12
7
2
山口県 下関市及び近郊
山口市及び近郊
8
3
大分県 由布市及び近郊 1
東京都 都内 2
中〜高 ー ー 0
高 ー ー 0
極めて高 ー ー 0
規制基準の遵守

当社グループは、水質汚濁防止法や自治体の条例等に適切に対応しております。

水使用量・排水量の管理

事務所全般で使用する生活水については、使用量を把握のうえ、センサー付きの水栓の採用、従業員の節水意識向上等により、水使用削減に取り組んでいます。
排水に関しても、水質汚濁防止法等の法令や自治体の条例等に基づき、適正に水質管理を行っています。

水資源への配慮

水ストレスが「低」「低〜中」と評価された地域に所在する事業場163拠点について、2025年度の取水量は493千m3(海水は除く)、水消費量は24千m3でした。なお、WRI Aqueductに基づく評価の結果、水ストレスが「中〜高」以上に分類される地域に該当する事業場はなく、当該地域における取水量および水消費量は0でした。
そのため、取水量および水消費量に占める水ストレス地域での割合はいずれも0%です。
また、サプライヤーに対しても環境配慮の重要性を共有し、水資源の適正利用や環境負荷低減に向けた取り組みを求めています。サプライヤーへのアンケート等を通じて取り組み状況を把握し、継続的な改善に向けた働きかけを行っています。

  • ※消費量の差異は主に西部ガステクノソリューションの下水減免量(施設での蒸発量)
  • ※本開示における水ストレス地域とは、WRI Aqueductにおいて「中〜高(Medium〜High)」以上に分類される地域を指します。

水ストレス地域における取り組み例

地下水保全:水田オーナー制度(熊本市:水ストレス低〜中)

西部ガスグループは、事業を展開する熊本地域における水ストレスへの対応の一環として、地域の地下水涵養および水資源の持続的な利用の促進を目的に、自治体や農業関係者等と連携した「水田オーナー制度」に参画しています。本制度は、公益財団法人くまもと地下水財団※が推進する熊本市の地下水涵養事業の一つであり、当社グループは2015年より継続して参画しています。
熊本地域の地下水は、私たちの生活や産業に欠かせない重要な水資源です。雨や河川から田んぼに供給された水は、米づくりの期間中、常に水が張られていることで継続的に地下へ浸透し、多くの地下水を涵養しています。そのため、米づくりが継続され田んぼが維持されることは、地下水を守ることにつながります。

  • 近年、様々な社会的背景によって、地下水を育む田んぼが減少しており、つくられる地下水の量も減ってきています。
    地下水保全の具体的取り組みとして、西部ガスグループは同事業が推進する水田オーナー制度に取り組んでいます。
    水田オーナー制度とは、水田を持つ農家の方と水田オーナーとなる企業・団体がともにお米作りをすることで、熊本地域の地下水保全に資する取り組みです。田植えや稲刈りの時期には、社員やその家族が参加し、農村交流の機会を創出する非常に有意義な活動となっています。

    • ※熊本地域の地下水を取り巻く環境を、調査研究等の成果を踏まえ、効率・効果的な地下水保全対策の実施に取り組み、地下水環境の改善を図るための地下水保全組織。
  • 田植え

水資源のリサイクル

農産物の水耕栽培及び販売事業を行っているエスジーグリーンハウスは、2007年に、西部ガスグループが持つ遊休地で新たな農業「水耕栽培」をスタートさせました。主力商品であるレタスの「うるおい野菜」は、キレイな水の流れる栽培プールで育ちます。タンクの中の養液がポンプで吸い上げられ栽培プールへ。栽培プールでは、うるおい野菜が栄養分を吸収し、タンクに戻った養液には不足した栄養分を補給。少しの水もムダにしない、環境にやさしい循環システムです。
栽培時に農薬を使う必要がないので、有害物質を出さず、周辺環境へのダメージを抑制し、更に栽培用の養液として使った水は、殺菌・追肥しながら循環するシステムを取り入れて取水・排水量を削減し、水資源のリサイクルにも取り組んでおります。

  • 栽培システム

  • 栽培の様子