コンプライアンス
考え方
西部ガスグループは創業以来、「地域貢献」・「責任」・「和」を基本とする「経営理念」に沿って、エネルギーと暮らしのサービスを提供し続けることを通じて、地域の皆さまとつながり、信頼を築いてきました。今後ますます様々な環境・社会課題が顕在化していく中、このつながりと信頼こそが私たちの財産であり強みです。
「西部ガスグループ企業行動指針」でも事業運営の大前提と定めている法令・企業倫理・社会規範を遵守する為に、グループガバナンス委員会で策定されたコンプライアンス基本方針に基づいて様々な意識啓発・教育を行うなど、当社グループ全体のコンプライアンス強化を、あらゆる企業活動において最優先で取り組んでいます。
上記の考え方の下、マテリアリティとして以下を特定しています。
- ●グループガバナンスとコンプライアンスの強化
方針
西部ガスグループコンプライアンス方針
西部ガスグループは、コンプライアンスを大前提とする事業運営をあるべき姿とし、「西部ガスグループコンプライアンス基本方針」を定めます。
当社グループのすべての役員及び従業員は、本方針を理解し、これを遵守します。
1. コンプライアンス意識の醸成・高揚
西部ガスグループの役員及び従業員は、日々の業務においてコンプライアンスを重視した判断・行動を主体的に行い、不正・不祥事、汚職・腐敗を許さない健全な職場、企業風土を確立します。
2. 主体的な取り組みの実践
西部ガスグループ各社は、「グループガバナンス委員会」で策定される活動方針のもと、それぞれの事業内容・特性に応じて、主体的かつ具体的な行動計画を立案し、実践します。
コンプライアンスPDCAサイクルの推進
有効かつ効率的なコンプライアンス活動に向けて、「コンプライアンスPDCAサイクル」の内容を継続的に見直し、不断の努力でブラッシュアップに取り組みます。
3. 早期把握と速やかな対応
西部ガスグループ各社は、コンプライアンス上の問題を早期に把握するとともに、自浄機能を発揮するため、内部通報制度を整備します。また、不幸にして問題が発生した場合は、関係部署と情報を共有し、速やかな問題解決・原因究明・再発防止策に取り組みます。
制定 2021年3月9日
体制
西部ガスグループコンプライアンス推進体制
当社は、代表取締役社長を委員長とし、副委員長をグループガバナンス部担当取締役とするグループガバナンス委員会を設置し、コンプライアンス推進に関する事項や腐敗防止に関する取り組みの報告や審議を行っています。また、当該グループガバナンス委員会で報告・審議された重要事項は、経営会議および取締役会に報告・監督を受ける体制をとっています。
また、グループガバナンス委員会で決められた年度方針に基づき、毎年、当社の各職場のコンプライアンス部門責任者が様々な研修・教育等、コンプライアンス推進に関する取り組みを実施しており、グループ会社においても、コンプライアンスを総括するガバナンス責任者が中心となって、同方針に従って、各社の問題点に即したコンプライアンス推進活動を実施しています。
目標と進捗
項目 | 指標 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | |
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重大な コンプライアンス 違反件数 |
発生件数 | 目標 | 0件 | 0件 | 0件 | 0件 |
実績 | 0件 | 0件 | 0件 | - |
取り組み
コンプライアンスの遵守は、健全な事業活動の前提であり、ステークホルダーとの信頼を築くため、あらゆる企業活動において、コンプライアンスの推進を徹底してまいります。西部ガスグループは、コンプライアンスを「お客さまをはじめとした利害関係者(ステークホルダー)のご期待に応えること」と捉え、「西部ガスグループ企業行動指針」に則り、あらゆる企業活動においてコンプライアンスを最優先することを徹底しています。
コンプライアンス研修の実施
- 西部ガスグループは、経営者層・管理職層・新入社員等への階層別研修や各社・各組織のコンプライアンス活動のキーマンであるガバナンス責任者に対する研修を毎年実施することにより、コンプライアンス意識の啓発やコンプライアンススキルの向上を図っています。
また、コンプライアンスに関する動向や当社グループ及び他社の不祥事事例等を掲載した「コンプライアンス新聞・マガジン」の定期的な発行、イントラネットの活用により社員の意識啓発活動を推進しています。 -
コンプライアンス教育担当者研修
全従業員研修受講状況(西部ガスグループ)
コンプライアンス相談窓口
西部ガスグループは職場での不正やハラスメント、贈収賄や背任、横領等の汚職・腐敗を含むあらゆる企業倫理上の問題についてのコンプライアンス相談窓口として、西部ガスグループ全従業者(従業員、嘱託社員、派遣社員、パート・アルバイト社員)及び取引先を対象とした「内部通報制度」を設けています。社内窓口として「コンプライアンス相談窓口」、社外窓口に弁護士事務所を設けるとともに、通報はメール、電話、郵送なども選択できるように通報者が利用しやすい環境を整えています。
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また、通報は匿名で行うことができ、通報により不利益を受けることがないよう通報者保護を徹底しております。受付けた通報については、事実関係の調査を行い、最終的に違反の有無の判定を行います。調査の結果、コンプライアンス違反が認められた事案については、必要な是正措置・再発防止策を取っています。
なお、2023年度の当社グループにおける通報件数は7件、うち4件共にコンプライアンス違反が認められましたが、重大なコンプライアンス違反はありませんでした。
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西部ガスグループのコンプライアンス相談窓口の対応体制
コンプライアンス相談窓口利用件数(西部ガスグループ)
コンプライアンス意識調査の実施
西部ガスグループは、「西部ガスグループ企業行動指針」「西部ガスグループコンプライアンス基本方針」に基づいた「西部ガスグループ企業行動マニュアル」を制定し、それによりグループ従業者の行動規範、倫理規範の遵守徹底を図っています。その他、階層別研修やハラスメント教育、新聞・マガジンによる意識啓発を行い、従業者のコンプライアンスレベルを高める活動を継続的に実施しています。
その活動の効果として、従業者のコンプライアンス理解・意識を確認するために、年1回グループ全従業者に対して「コンプライアンス意識調査」を実施しています。2023年度の調査結果は、グループ平均点4.12点(5点満点)、調査会社から「良好水準」と評価されています。この調査結果はグループ各社や当社各部門にフィードバックし、グループコンプライアンスの現状把握と今後の施策づくりに活用しています。
また、意識調査によって発覚したコンプライアンス違反については、各社、各部門により事実関係を調査し、事実が認められた場合には、改善策を講じコンプライアンス違反を積極的に改善しています。グループのコンプライアンスレベルを維持・向上させるため、「西部ガスグループ企業行動マニュアル」の有効性を定期的に評価・検証し、必要に応じて改訂してまいります。
意識調査の概要
設問
「職場での実践」、「日常のマネジメント」、「コンプライアンス施策の浸透」、「コンプライアンスの理解・意識」、「職場風土」に関する項目
評価
5点満点
コンプライアンス意識調査(西部ガスグループ)
汚職と腐敗防止の取り組みについて
当社グループは「西部ガスグループコンプライアンス基本方針」に基づき、ファシリテーションペイメントを含む賄賂やインサイダー取引等の他の汚職行為を行いません。すべての贈り物、接遇および費用負担は各国の法令および各社の正当な手続きに基づき会社の承認を得て実施します。
当社グループは同じく「西部ガスグループコンプライアンス基本方針」に基づき、背任、横領等、個人や組織の利得のために自己の職務上の権限や地位を濫用する腐敗行為を行いません。
汚職・腐敗防止の周知徹底については、「西部ガスグループ企業行動マニュアル」に禁止行為として明記し、グループ全従業者を対象とした年1回のコンプライアンス研修時に周知徹底を行い、健全な取引の重要性を常に忘れないように努めております。
同マニュアルは冊子にしてグループの全従業者へ配布し、社内イントラネットにも掲載しいつでも従業者が閲覧できるように致しております。
腐敗防止違反
2023年度において、腐敗防止に係る違反を起こした役職員、および腐敗に関する罰金・課徴金・和解金は発生しておりません。
政治献金
贈収賄・汚職に関しては、「西部ガスグループ企業行動マニュアル」において禁止行為と定め、政治・行政との健全かつ正常な関係の構築の遵守に努めており、2023年度において政治活動に関する寄付は一切行っていません。
インサイダー取引防止への取り組み
- 西部ガスグループでは、連結子会社の全従業者を対象としたインサイダー取引防止体制を確立するとともに、全従業者に対して年1回以上のインサイダー取引防止教育を受講することを義務付けております。
2023年度は、経営者や連結子会社の情報管理責任者を対象とした研修や、全従業者を対象にeラーニングによる動画視聴及び理解度確認テスト等を行い、金融商品取引法に関する理解を深めるとともに、社内ルールの遵守の徹底を図りました。
今後も、情報の管理・開示方法の明確化を図り、証券市場における西部ガスグループの社会的信用の維持・向上を図ってまいります。
なお、2023年度西部ガスグループにおいて、インサイダー取引に関わる違反や問題発生の報告はありませんでした。 -
【過去3年間の実績】
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
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インサイダー取引違反 | 0件 | 0件 | 0件 |
個人情報保護について
関係法令を遵守して、個人情報を適正に取り扱うための方針を定め、個人情報保護に努めています。
情報セキュリティ
西部ガスグループは生活基盤となる重要な社会インフラを担う事業者として、お客さま情報などの個人情報をはじめとする情報の管理の重要性を認識し、情報セキュリティ対策に努めています。
インターネットの活用により利便性が向上した反面、コンピュータウィルスの侵入や不正アクセスなどにより、情報漏えいやホームページの改ざんなどのリスクが増大している昨今の事業環境において、これらのリスクに対する対策として、下記の取り組みを行っております。
- 1.情報セキュリティ規程、個人情報保護規程、情報セキュリティガイドなどを制定し、物理的、技術的な情報セキュリティ対策を推進しています。また、これらを基に全従業員に対して情報セキュリティ教育を実施するなど、情報セキュリティに関するルールの遵守を徹底し、人的な情報セキュリティ対策を推進しています。
- 2.業務システムの利用やインターネットとのデータ通信では、子会社である西部ガス情報システム(株)のネットワークを利用しています。当子会社では、情報セキュリティ対策の専門部署を設けて強固なセキュリティ対策を講じるとともに、第三者によるセキュリティ診断を定期的に実施し、常にセキュリティ対策の改善に努めています。
- 3.日本ガス協会や福岡県警など、外部の情報セキュリティ関連機関と協力し、セキュリティ対策について情報交換を行うとともに、不正アクセスなどが発生したことを想定した対応訓練を行っています。
このような対策を行っているものの、コンピュータウィルスや不正アクセスの手段は日々、高度化、複雑化しているため、継続的にセキュリティ対策を見直し、新たな対策を検討、実施しております。